みなさま、こんにちは。MHスクール校長の林みきです。SHAKESPEARE GLOVE THEATRE で上演されているThe Merry Wives of Windsor「ウィンザーの陽気な女房たち」の観劇に行ってまいりました。

シェイクスピア グローブ座

パンフレット 「ウィンザーの陽気な女房たち」

「ウィンザーの陽気な女房たち」は、1597年頃に書かれたとされるシェイクスピアの喜劇です。シェイクスピアコメディの人気登場人物、サー・ジョン・フォルスタッフがお金と女性を求めて悪だくみを画策するのですが、反対にフォルスタッフは懲らしめられてしまうドタバタコメデイー。ウィンザーにやってきたフォルスタッフはお金に困っているのでウィンザーの裕福な女房、ペイジ夫人とフォード夫人にラブレターを送ります。ラブレターは名前が違うだけで文面は一言一句同じものだったために2人の夫人は激怒。フォルスタッフの恋の誘いに乗ったようなふりをして、お互いに協力してフォルスタッフを懲らしめることをたくらむという物語。

フォルスタッフ、ページ夫人とフォード夫人の物語と同時平行するもう一つの物語は、ページ夫妻の娘アンの結婚。アンにはキーズ医師、スレンダー(フォルスタッフの元部下)、フェントン(若い紳士)の3人の求婚者がいます。ページ夫人が娘婿にと思っているのは、キーズ医師。ページ氏はスレンダー、アンが好きなのはフェントン。このすれ違いの関係は、決闘騒ぎにまでに。そしてフォルスタッフを懲らしめる森の中の妖精騒動の最中にアンはフェントンと連れ立ってめでたく結ばれます。
                     
監督は、Elle While, アートデイレクターは、Michelle Terryです。主なキャスティングは、Pearce Quigley (サー・ジョン・フォルスタッフ)、Hedydd Dyan (サー・ヒュー・エバンス/ニム)、Sareh Finigan (ページ夫人)、Bryony Hannah (フォード夫人)、Richard Katz (ドクターカイウス/ピストル)、Joshua Lacey (アブラハム・スレンダー/ロビン)、Forbes Masson (ジョージ・ページ)、Anne Odeke ( ホステス/ピーター・シンプル/ジョン)、Jude Owusu (フランク・フォード)、Anita Reynolds (ミストレス)、Boadicea Ricketts (アン・ページ/ジョン・ラグビィ) 。

公演中は、撮影禁止でしたので、公演前の劇場内の写真をご紹介いたします。

ウェルカムバンド

シェイクスピア グローブ内の様子
御覧の通り、シェイクスピアグローブ座は、オープンシアター(屋外劇場)です。イギリスにはこのような有名なオープンシアターがいくつもあり、特に短い夏の間には夜遅くまで演劇を鑑賞することができます。舞台の前の部分は立見席で、着席できるのは2階と3階の部分となっています。

   

「ウィンザーの陽気な女房たち」の公演は、典型的な現代版のイギリスコメディーだと感じました。 シェイクスピア劇では、通常貴族の人たちが主人公になるのですが、この作品の主役は市民階級の人たち。歴史の主役が王候貴族から新興の有産市民階級に移って行く時代を表していました。ウィンザーの街の人々の姿が生き生きと描かれていたのがとても印象的でした。