みなさま、こんにちは。MHスクール校長の林みきです。今回は、ロンドン中心部に位置する英国国教会の大聖堂、セントポール大聖堂(St.Paul’s Cathedral)の見学に行ってまいりました。

セントポール大聖堂は604年、ケント王エセルバートにより創建されました。現在のセントポール大聖堂は五番目の建物で、その前の建物が火災で倒壊した後、1675年から1711年にかけて建築家として、また天文学者、科学者、数学者でもあったサー・クリストファー・レンが設計、建築し、1711年にイギリス初の大聖堂の誕生となりました。高さを1年の365日にちなんで365フイートに設計したと伝われています。

大聖堂は、「大聖堂フロア」、「クリプト」、「ドームの回廊」の3つのエリアに分かれています。私は、「大聖堂フロア」の身廊、聖水盤、ドームの祭壇、主祭壇、聖歌隊席とモザイク、イエス礼拝堂などの見学のあと、「クリプト」に行き、ウエリントン公爵、クリスタファー・レン、ネルソン提督たちの墓所、ウィンストン・チャーチルの記念碑、JMWターナーとセントポール大聖堂の芸術家たち、アレクサンダー・フレミング、ヘンリー・ウェルカムと大聖堂の科学者たちの墓所などを見学しました。

◆セントポール大聖堂とフランシス・バートが手がけた大聖堂正面のアン女王の銅像

セントポール大聖堂のドームは三部構造になっています。ロンドンのスカイラインでひときわ目を引くのが外側のドーム構造です。内側ドームには、大聖堂のフロアから見上げると目に入る装飾画が描かれています。ドーム構造内には三つの高さで回廊が設けられています。「ささやきの回廊」はドームの内側を一周し、大聖堂のフロアから30m、階段で257段登った高さに位置します。それより高い二つの回廊は「石の回廊」、またそれより小さな「金の回廊」で、それぞれドームの外側を一周する。「金の回廊」は外側ドームの最上部を一周し、大聖堂フロアから85m、階段で528段の高さの位置。どちらの回廊からも、ロンドン市中の見事な景色が見られます。

◆セントポール大聖堂 球体と十字架が載せられたドーム

◆石の回廊からの景色  手前に見える「ワン・ニュー・チェンジ」の商業ビル

◆金の回廊からの景色、 テムズ川南岸にある、トンガリの建物、「ザ・シャード」

セントポール大聖堂は、1964年のデイズニーの映画、「メリーポピンズ」のロケ地、また1981年チャールズ皇太子と故ダイアナ妃の婚儀が聖歌隊席で執り行われた場所として有名です。セントポール大聖堂の見事な装飾には目をみはりましたし、近代ビルがひしめくロンドン市中で別格の威厳を保ち続ける建築物だと改めて感動いたしました。